ガイド
Rosin は弦楽器向けのチューナーアプリです。バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスのモードに対応しています。また、平均律/純正律、A=440 Hz や 442 Hz の基準音設定、基準音の再生、音名表示の設定なども備えています。
1. 初めてアプリを開いたら、まず確認する設定
Rosin を開いたら、すぐにチューニングを始めず、まず次の4点を確認します。
まず、マイクの使用を許可します。チューナーはスマートフォンのマイクでバイオリンの音を拾うため、マイクが許可されていないと正しく反応しません。
次に、楽器は Violin / バイオリン を選びます。バイオリンの4本の開放弦は次の通りです。
| バイオリンの弦 | チューナーの音名 | 固定ド唱法 |
|---|---|---|
| G線 | G | Sol |
| D線 | D | Re |
| A線 | A | La |
| E線 | E | Mi |
3つ目に、基準音はまず A = 440 Hz にします。先生、ピアノ、合奏団などから A=442 を指定されていない限り、初心者の練習では A=440 が扱いやすいです。
4つ目に、初心者はまず Equal Temperament / 平均律 を選びます。開放弦のチューニングや教本での練習なら、平均律のほうが理解しやすいです。Rosin には Just Intonation / 純正律 もありますが、これは後に重奏、和声、純粋な五度の響きを練習するときに役立ちます。
2. まず覚えるチューニングの順番
バイオリンでよく使われるチューニング順は次の通りです。
A → D → G → E
つまり、まず A線 / La を合わせ、次に D線 / Re、その次に G線 / Sol、最後に E線 / Mi を合わせます。
A線は基準音として使われることが多いからです。先生、ピアノ、合奏でも、最初に A の音を出すことがよくあります。
一方で、弦の名前を覚えるときは、低い弦から高い弦の順に覚えても構いません。
G D A E = Sol Re La Mi
この2つの順番を混同しないようにしましょう。
弦名を覚える順番:G D A E / Sol Re La Mi 実際に調弦する順番:A D G E、その後に全弦をもう一度確認
3. 基本的なチューニング手順
スマートフォンをバイオリンから遠すぎない場所に置きます。譜面台や机の上に置くとよいです。マイクがふさがれていないことを確認しましょう。周囲が静かなほど、チューナーは正確に反応します。
まず、A線の開放弦 をやさしく弾きます。Rosin には A と表示されるはずです。固定ドで考える場合は、A を直接 La と感じます。「A は La」といちいち変換する必要はありません。
チューナーには通常、次のような表示があります。
| 表示 | 意味 | すること |
|---|---|---|
| 低い / flat | 音が低すぎる | 音を高くする |
| 中央 / in tune | 音が合っている | それ以上動かさない |
| 高い / sharp | 音が高すぎる | 音を低くする |
初心者は、まずアジャスターを使い、いきなりペグを回さない ようにしましょう。
アジャスターの向きは、次のように覚えます。
| 状態 | アジャスターの方向 |
|---|---|
| 音が低い | 時計回りに回して音を高くする |
| 音が高い | 反時計回りに回して音を低くする |
毎回ほんの少しだけ回し、その後でもう一度開放弦を弾いて確認します。強く弓で弾きながら大きく回すと、行き過ぎやすいので注意してください。
4. 4本の弦を1本ずつ調弦する方法
1. A線:A / La
A線の開放弦を弾きます。Rosin には A と表示されるはずです。 頭の中では直接こう歌います。
La
A と表示されているが低い場合は、アジャスターを少し締めます。 A と表示されているが高い場合は、アジャスターを少し緩めます。
2. D線:D / Re
D線の開放弦を弾きます。Rosin には D と表示されるはずです。 頭の中では直接こう歌います。
Re
隣の A線を間違って弾かないように注意します。初心者は、まずピチカートで弦を確認してから、弓で弾いてもよいです。
3. G線:G / Sol
G線の開放弦を弾きます。Rosin には G と表示されるはずです。 頭の中では直接こう歌います。
Sol
G線は太いため、E線よりもアプリの反応が少し遅いことがあります。弓の速さを安定させ、音が小さすぎないようにします。
4. E線:E / Mi
E線の開放弦を弾きます。Rosin には E と表示されるはずです。 頭の中では直接こう歌います。
Mi
E線はとても細いので、調弦するときは特に注意が必要です。初心者は、できるだけアジャスターを使い、E線のペグを大きく回さないようにしましょう。
5. チューニング後は必ずもう一度確認する
A、D、G、E を合わせ終わったら、すぐに練習を始めず、低い弦から高い弦へもう一度確認します。
G → D → A → E Sol → Re → La → Mi
1本の弦を調整すると、楽器全体の張力が少し変わるため、先に合わせた弦が少しずれることがあります。
最後の確認では、チューナーを見るだけでなく、耳でも4本の開放弦の響きを覚えます。
G / Sol:一番低く、太い響き D / Re:Gより一段高い弦 A / La:よく使う基準音 E / Mi:一番高く、明るい響き
6. 音名表示について:おすすめ設定
固定ドを練習している場合、Rosin に音名表示の設定があれば、まずは C D E F G A B の表示を使うことをおすすめします。最初からすべてを唱名表示に変える必要はありません。
理由は、チューナー、教本、五線譜、先生の説明では、通常 G線、D線、A線、E線 という言い方をするからです。練習したいのは、アルファベットの音名を見て、固定ドの音を直接感じることです。
| チューナー表示 | 頭の中で直接歌う |
|---|---|
| G | Sol |
| D | Re |
| A | La |
| E | Mi |
次のように考えないようにします。
G → 変換 → Sol
そうではなく、
G を見たら、頭の中で直接 Sol が鳴る
ように練習します。
もしアプリの note-naming setting で表示方式を切り替えられるなら、ときどき唱名表示にして記憶を補強してもよいです。ただし、通常のチューニングではアルファベット音名のままにすることをおすすめします。そのほうが教本、弦名、先生の言い方と一致しやすいからです。
7. Reference Tones / 基準音再生の使い方
Rosin には、標準の音を再生する reference tones 機能があります。この機能は、針を見続けるのではなく、耳を育てる練習にとても役立ちます。
練習方法は次の通りです。
まず A の基準音を鳴らします。 それに合わせて La と歌います。 次に A線を弾きます。 最後にチューナーを見て確認します。
毎日1分だけ、次のように練習してもよいです。
Aを聴く → La と歌う → A線を弾く Dを聴く → Re と歌う → D線を弾く Gを聴く → Sol と歌う → G線を弾く Eを聴く → Mi と歌う → E線を弾く
こうすると、チューナーは単なる調弦道具ではなく、耳を鍛える道具にもなります。
8. 平均律と純正律はいつ使う?
初心者の段階では、簡単にこう覚えれば十分です。
一人での練習、教本、ピアノと合わせるとき:Equal Temperament / 平均律
開放弦の五度、重奏、和声の響きを練習するとき:Just Intonation / 純正律を試してもよい
Rosin は平均律と純正律の切り替えに対応しています。ただし今一番大切なのは、調律法を深く研究することではなく、まず4本の開放弦を安定して合わせられるようになることです。初心者の練習では、ほとんどの場合、平均律で十分です。
9. よくある質問
1. 調弦したい弦と違う音名が表示される場合は? 多くの場合、違う弦を弾いている、周囲がうるさい、音が弱すぎる、または弦が標準音から大きく外れていることが原因です。まず左手で弦に触れていないことを確認し、開放弦を弾きます。スマートフォンのマイクに少し近づけ、安定した音で弾いてみてください。
2. 針がずっと揺れる場合は? 弓を安定させます。最初に強く押しすぎず、音が小さすぎないようにします。まずピチカートで大まかな音高を確認してから、弓で細かく調整してもよいです。
3. 音程練習のとき、ずっとチューナーを見ていてよい? よくありません。開放弦を調弦するときは見ても構いません。しかし指の音程を練習するときは、まず聴く、まず歌う、まず弾く、その後でチューナーで確認するのがよいです。そうしないと、耳ではなく目がチューナーに依存してしまいます。
4. 弦が大きく狂っているときもアジャスターで合わせられる? 少しだけずれている場合はアジャスターで十分です。大きくずれている場合は、ペグを回す必要があります。初心者は先生にペグ調弦を実演してもらうのが安全です。特に E線は締めすぎやすいので注意してください。
10. あなたにおすすめの毎日の使い方
練習前に Rosin を3分使います。
1分目:チューニング A → D → G → E。
2分目:開放弦の確認 G D A E を弾き、頭の中で Sol Re La Mi と歌います。
3分目:アプリを見ずに、先に歌ってから弾く Sol と歌う → G線を弾く。 Re と歌う → D線を弾く。 La と歌う → A線を弾く。 Mi と歌う → E線を弾く。 最後に Rosin で確認します。
こうすることで、単にバイオリンを正しく調弦するだけでなく、次の力も同時に育てられます。
G/D/A/E を見る → Sol/Re/La/Mi が直接頭の中で鳴る → それを手で弾く。